天栄米の食味コンクール




今年の11月3日も天栄村で開催された「天栄米の新米コンクール」に審査員として行ってきました。

村内お米農家さん83名から新米の出品がありまして、まず最初にその83のお米(検体と呼ばれます)を成分分析する機械にかけて、お米に含まれているアミロース(デンプンの一種)・たんぱく質・脂肪酸などの量を調べます。

実はその数値である程度、そのお米の美味しさが測れるのです。



逆に言えば、美味しい米を作るにはこれらの最適値、数値目標を立てれば良いのだと思いますが、値が張る肥料を沢山あげれば美味しいお米になるわけではなく、かえって味は落ちます。

この辺の話はお米農家さんたちに伺うと非常に面白いですよ😀。
「いつまでも親に甘えてる人と苦労して自立した人と、人間として味があるのはどっちかって。米も同じことよ」、など、ヒヤヒヤしてしまう例え話で説明してくれます😂


それでその83の検体の成分分析で上位15検体が本選に進みます。本選では15のお米を同じ条件で炊き、審査員が官能的検査をします。

同じ条件で炊くというのは、ヨーイスタートで同じ量の15の白米を同じ量の同じ水で同じ回数研いで同じ時間水を含ませ、同じ機種の炊飯器で同時にスイッチオン!、炊き上がり時間も一緒、蒸らし時間も一緒、という感じです。



15検体は小さい蓋つきのパックに入れられ、20人の審査員の前に運ばれます。官能的と書きましたが、ザックリ云うと「目⇨鼻⇨口」の順番で鑑定していきます。

●目⇨お米の粒の大きさ揃っているか、色とツヤ、粒立ち、など。
●鼻⇨炊きたての香り、一口食べた後に鼻腔に抜ける香り、など。
●口⇨粘り気、硬さ柔らかさ、味わい、など。
最後に普通にご飯を一口、噛み飲み込んだ時の快感。

(ところで今年は一番前の席だった)


ひとつひとつ集中して臨むと、天栄村で育った同じコシヒカリでもひとつひとつ微妙な差があるのがわかります。もちろん、15検体のお米はすべて第一級の美味しさです😀。それでも違いがあります。



そして自分がこれ!っと思った検体を5つ選んで投票用紙にその番号を記入して投票箱に入れます。得票数で順位が決まりますが、上位5位までが金賞となります。

役場の方が開票して集計をして、賞状に受賞者の名前を書き、額に入れる作業があるので、30分ほど休憩時間があるのですが、この間に余興(ミニライブ)を頼まれています。

今回は楽器は持って行かず、カラオケで3曲やりました。

このあと、表彰式が始まります。

(自分が投票した5つのうち、4つが金賞になりました😃)

なお、お米の専門家の先生が話してましたが、今年は猛暑で全国的に米の質が良くないようです。暑すぎると玄米のヌカの部分が厚くなり、精米すると白米の粒が小さくなるそうです。粒が小さいのは評価が下がります。またお米の収量も減ることになります。

ただ、天栄米は農家さんの努力で大変いいお米になっている、全国大会でも良い評価が得られるのではと話していました。


全国大会は今月末に開かれます。天栄米は今年も上位目指して、金賞を取って欲しいです😊
受賞したお米です。
漫画家の山本おさむ先生です。先生も毎年このコンクールの審査員に名を連ねています。
現在連載中の「赤狩り」の単行本にサインしていただきました😃