2014/11/3 Fukushima sinmai 

11/2-3と、当研究室が2011の震災後より継続して支援活動を行っている福島県天栄村へ行っていました。

 

本年度も天栄村主催の「天栄米(新米)食味コンクール」の審査員としてお呼びいただいたからです。 それと音楽の余興もです。

 

このコンクールで上位になったお米を毎年11月に開かれる全国大会、「米食味鑑定コンクール国際大会」に出品するので、いわばお米農家さんの地区予選大会の雰囲気です。

 

この国際大会で、なんと! 天栄米は6年連続、日本一になっているお米です。日本で一番のお米は、世界でいちばん美味しいお米、となりますから、6年連続は本当にすごいことです。

 

自分もお米に関して、わりといいお米を食べてきたつもりでしたが、初めて天栄米を食べたときは、ランクの違う美味しさを感じました。 

 

 

震災前、もっとも高い値が付いたときは1キロ1400円だったそうです。 自分も当然、震災前に食べたことなんてありません。

東京では銀座の有名百貨店でしか買えないお米だったそうです。


福島へ出発

 

東北道はさほど渋滞もなく、神奈川を朝の8:30に出てのんびり走って13:00くらいには天栄村に着きました。

今流行の お握らず、車中で食べようと作って出かけました。

 


2日は暖かくて、半そでで村内を巡りました。会場のある役場付近を下見、散策して、宿泊先の温泉のある会津寄りの山のほうへ。


紅葉していました。



昨年も泊まった温泉旅館「天栄湯」です。鉱泉ですが、お湯が自分にはぴったりです。

10月にテレビ朝日の「旅サラダ」という生放送の番組のコーナーで、ラッシャー板前さんが天栄米を取り上げたのですが、その前日にスタッフ一同で「 天栄湯」に宿泊されたそうです。 

11/3 コンクール当日


翌朝9時に宿を出て、会場のある天栄村のヘルスピアへ向かいました。

 

天栄村は自然環境も豊かな上、福利厚生がしっかりしています。


 

 


早速伺った炊事室では審査鑑定対象に選ばれた15人の米農家さんの新米が炊かれています。

天栄米新米コンクール!


始まりました。審査員は米食味鑑定士、マスコミ、料理雑誌編集者、地元の料理店さん、栄養士、漫画家、それと中学生など、22名です。

後ろ姿、自分です。

正直、自分はちょっと浮いています…かも。

村内約100のお米農家さんがエントリーしたお米はまずは一次審査を受けます。米の成分分析器で甘味、タンパク、水分などを計測するのです。これらの数値である程度、米の美味しさが分かるそうです。

計測値が上位15位までのお米が実際に炊かれて、食味審査を受けます。

15人のお母さんが一人ひとつのお米を担当して、同じ条件(磨ぐ水、量、回数、炊くときの水の量、炊くまでの時間、蒸らし時間など)で炊かれます。 炊くだけではなく60個の蓋つきの小さいプラの皿に盛り付けるので、けっこうたいへんな作業です。


食味審査の時間になりました。

地元の高校生が手伝って審査員の下へお米を運びます。



生産者の名前はわからず、番号だけ振られています。


色つや、香り、粘り、食感、食味の五項目を「良い、普通、悪い」の三段階で評価するという、難しさです。

ミニライブ

食味鑑定が終わり、結果集計中の余興にミニライブを頼まれていて、ライブをやりました。

まだ画像が届いていないので、写真はまた近いうちに。。。(11/9 余興のライブ画像追加しました)

 

2012年に農水省のFOOD ACTION NIPPON AWARDから、日本の食料自給率を上げるに資する曲!と賞をいただいた「お米百面相」や、今年も賞をいただけそうな「お米大行進」など演奏しました。

 

演奏した歌を知っている方も多く、またお米好きな方が大勢集まっているので、お米の歌はどれもたいへんに盛り上がりました。 

審査の結果


審査結果ですが、15のお米の点数は数点の僅差でした。

米の食味鑑定士さんが総評を述べられましたが、今年はどのお米が優勝してもおかしくない僅差だったそうです。

例年は上位5人のお米を新米コンクールの全国大会に出品するそうですが、今年は点数が僅差だったこともあり、添田村長の計らいで15名全員が国際大会へ望むそうです。

 

ちなみに、昨年の国際大会へは新米の応募が日本の他に中国やアメリカからもあり(総数3,800‼︎)、成分分析器による一次審査を通る入賞米が40。その40のお米が実際に炊かれて食味鑑定されますが、日本一となる金賞はそのうち約15です。

 

最初に書きましたが、天栄村の天栄米は6年連続金賞ですから、ほんとうに天栄村の農家さんの技術はすばらしいと思います。

ちなみにもうひとつ、6年連続の金賞受賞しているのが群馬の川場村です。 天栄村と川場村が現在日本で安定的に評価の高いお米を生産している、と言ってもいいかもしれません。

懇親会

コンクールの後は懇親会です。

 

食味鑑定士協会の会長さんはじめ、鑑定士のみなさん、天栄村の村長さん、産業振興課のみなさん、お米農家の皆さん、審査員のみなさんと歓談しました。

 

今年作った「お米大行進」という曲を国際大会のテーマ曲にするから、と鑑定士協会会長さんから言われましたが、このことが実現すると面白いのですが!


漫画家の、山本おさむさんをご存知ですか?


山本先生は震災の数年前から天栄村に居を構えています。

昨年もいらしてましたが、今年は山本先生と長い時間お話しました。嬉しかったです。

 

漫画のこと、音楽、ペットのこと、お酒のこと、ビックコミックで連載中の「そばもん」のことなど、いろいろ話しました。 天栄村を題材にした作品「今日もいい天気」にサインもらいました。

帰途

 

懇親会では村のお母さんたちが作った地元料理に地酒。美味しかった。 商工会の方にたくさんお土産をいただいて、名残惜しくも16時くらいに天栄村を出て、21時前に神奈川へ戻りました(東北道上りに乗ったつもりが、いきなり、まちがって仙台方面へ向かってしまいましたが…)。



 天栄米に興味をもたれましたら、いちのせに、「天栄米支援のこと、教えてください」と聞いてくださいね。

ところで、こちらは昨年2013年の天栄米新米コンクールの模様です。

2013年昨年のコンクールの模様をまとめたのyou tubeですが、自分の姿がけっこう映っています。